--- 不思議な時計 ---


 
   

 7月16日午前10時10分過ぎ。  

曇天の空模様、洗車をしていたところ、突然ぐらぐらと横揺れ。  

  「 誰だぁ〜 悪戯しているのは〜 ゆらすなよ〜 」  

だ〜れもいない。 ??? おかしいなぁ〜   

隣りの店の叔母さんが飛び出して来て、  

  「 地震よ〜 どう〜しょう、こわ〜い 」  

以前の『能登沖地震』よりも横揺れが激しいように思えた。  

家の近くで洗っていたものだから、女房が飛んで来て、  

  「 お父さん、地震よ〜 」  

  「 大丈夫か〜 」  

  「 えぇ〜大丈夫よ〜 時計が・・・ 」  

  「 時計がどうしたって〜? 」  

  「 動き出したのよ〜 ぼ〜んぼ〜んって 」  

  「 ふぅ〜ん、不思議だね〜 」  

能登沖地震の時には震度6でも動かなかったのに、今度のは  

震度3で動き出したのだ。  

横揺れのタイミングが合ったのでしょうかね〜  

 この時計は、も〜骨董品で、私が生まれる前からあったもの  

で、この時計を見ながら一日の時間が決められていた。  

電車の時間、学校へ行くのもこの時計のお世話になっていたのだ。  

  「 お〜鳴っているね〜 何十年ぶりにこの音をきくね〜 」  

懐かしさと思い出が湧いてくる。  

今も「カッチン、カッチン」と振り子が確実に時間を刻んでいる。  

地震と時計、変な関係。  

しかし、近隣の地震騒ぎ、対岸の火事と思っていたが、段々と  

我が古里に近ずきつつあるように思う。  

『天災は忘れた頃にやってくる』とは〜ナンマイダブツ、  

くわばら、くわばら

       

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