過日、ある自動車博物館で「木炭車のバス」が保存してあった。その前で足が 釘付け〜 以前、私の家が駅前にあったころ(まだ子供のころ)駅前には乗り合いバスが5台 あったように記憶している。 当時は物資不足、もちろんガソリン、軽油などなく、このバスが走っていた。 バスの後ろに大きな縦型の窯が付いていた。そして、手回しの送風機。 毎朝5時頃からこの手回しの送風機の音で目覚めた覚えがよみがえって来た。 どんな構造でどうして動力になるのかはわかりませんでしたが、木の大きさは 5センチ角位で、窯の上から詰め込んで下の窯口から火を起こす。 当時は運転手と車掌とのコンビで、その火起こしは車掌がやっていて、運転手は エンジンの下に潜り込み、オイルバンをバーナーで温めていたと記憶しています。 その手回しの送風機の音のやかましいこと、まるでサイレンが鳴っているがごと し、まして5台一緒に今なら「騒音」で訴えられることでしょうがね〜 車掌さんは、ビシーッとした紺の制服、いつもズボンにはアイロンでの立ての 折り目あり、お腹の所に大きな「がま口」のカバンを提げ、真っ赤な口紅を指し、 ちょっと斜めに小さな帽子、カッコよかったね。 運転手は制服に帽子、現在と余り変わって居ないが「ハッシャ〜オ〜ライ〜」 と黄色い声、乗車中にキップの販売、その都度、お腹の前の大きなカバンの 「バチッ、パッチン」と開け閉めの快い音道はガタガタだったので、靴は短靴 ズックだったように思います、子供心にバスに乗ったら、車掌さんの動きを 目で追いかける、景色〜? ぜ〜んぜん見てないよ、少しおませな子でした。 |