--- 弥生三月 ---



  弥生、三月は「飛び経つ」月、いや ! 「旅立ち」の頃である。  

山の頂きには、まだ雪が残っているが、若い頃は、小春日和の日向で  

自分の将来の空想に胸膨らませ、にや〜と一人ほくそえんでいたものです。  

挫折、失敗、苦労も知らずして・・・   

春になれば、心ウキウキし、落ち着かない日々。  

その時期には「別れ」も有り、複雑な心境でして、またすぐに「出会い」も在る。  

「も〜すぐ春でよ、恋をしてみませんかぁ〜」 そんなぁ〜   

「男女七歳にして席を同じゅうせず」とは、夢物語。現代の中学生、高校生は  

手と手を絡ませ、目にあまる、羨ましい〜   

学校で本当に勉強しているのだろうか? 大きなお世話だぁ〜と聞こえて来そう〜  

小学一年生、だふだふの帽子、ピカピカのランドセルを重そうに背負い、一列に  

並んで登校の姿はほほえましい。   

私の小学一年生、兄貴のお下がりの布の肩掛けカバン、学生服、新しかったのは  

帽子だけだったっけなぁ〜。 教科書も兄貴のお下がり、しかも落書きだらけ〜   

あぁ〜物のない貧乏な日本だったなぁ〜。 思い出すと涙か出そう〜   

自営業なので父兄参観日、運動会には一度も来ず、寂しい思いをしたものですよ。  

親父は「男は勉強なんかせんでいい、家を手伝え」が口癖。  

高校も内緒で受験、合格したのがバレて(地元の県立)ぶん殴られようやく通学に  

こぎつけました。 3キロ位歩きですが〜   

いいとこの子は自転車で通学、いいとこの貧乏人の子は歩きです。  

 

      

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