--- 災害ボランティアの真似事? その3 ---


 
  さ〜て、車の方も満腹したようだし、私の方もまだ余った「おにぎり」もある事だしも、  

走りながら食べ、一路、埼玉県越谷市へ向かった。  

午後6時に着く予定だが、丁度越谷市から電話が懸かり、そちらに向かっていることを  

伝えた。いったん千葉県にも入り再び、埼玉県へバクさんのいる流山市も通過、三郷で  

下りる。 カ−ナビも便利だが、一旦セットしてしまえば融通がきかない。  

 「 はいはい、あんたの言う通りハンドルを切りますよ〜 全く〜田舎もんは〜 」  

とナビのお姉ちゃん言う通り〜 意外と素直な私?   

ようやく到着、もう〜真っ暗だぁ〜  

 「 お〜い、水、しかも『穴谷の水』、『大岩不動の水』、『昆虫大国の水』、  

   全部富山の名水、湧き水だぞぉ〜 」  

 「 兄貴、その昆虫大国ってなにぃ〜 」  

 「 ここは、秘密の場所の名水だがや〜 」

 「 ふ〜ん、まぁいいや〜 ご苦労さ〜んでした 」  

早速息子・娘達に連絡、飛んで来る。  

 「 おじさ〜ん ありがとう 」  

全部降ろし、てんでの車に積み込み、  

 「 それでは夜また、来ま〜す 」  

ここは停電の町、電化で困っているとの事、都会は大変だぁ〜ね〜 その孫、  

 「 名水ってなぁ〜に〜 おじさん田舎から水運んできたの〜 重いのに〜   

   な〜んで〜? 」  

 「 そうだね〜 おいしいから、お父さんに聞きなぁ〜 」   

 「 ふ〜ん?? 」   

弟曰く、   

 「 近所の人に余り言いふらすんじゃないぞぉ〜 無くなっちゃうぞぉ〜  

   折角の水が〜 」   

その場で、弟はペットボトルの水を一気に口に、   

 「 うまいね〜 田舎の湧き水は〜 この味、この味 」  

 「 立山の匂いがするね〜 ん〜ん 」   

 「 大げさだね〜 」 
 

 その夜は酒盛りである。 難民が酒盛りか〜? 水談義に花が咲き〜 何処の水が  

うまいか〜 いや〜生地の水、いや〜入善の水、やはり立山の湧き水が一番であると、  

弟。酔っ払って、  

 「 兄貴、称名の滝の水、のみたかったぁ〜 」  

と勝手なことを。  

水は人間の『生きる為の基本的なものである』と結論が出た所で夜は深ける。  


      

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