--- 劇的な川辺の瞬間 ---


 
  我が家の前の川の出来事、最近夕方になると決まって川の中に「鳥」が一羽、突っ立っているのだ。  

通称「青サギ」と呼ばれる夜行性の鳥だそうな。川幅5m位の小川だが、季節によってカモメ、からす、  

とんび、白サギなどが飛来し、上流からの残飯、鮎、虫類、やごなどついばんでいる。  

 ところで、この青サギは冷たい雪解けの水の中に立ちつくし、そのけなげな姿についつい「おいおい、  

冷たくないのかぁ〜」といいたくなってしまう。奴はじ〜とした姿勢で、一分、三分いや〜五分、少し  

首を縮め、次の瞬間、細いその首をすばやく水の中へ伸ばし、揚げたときにはしっかりと「小魚」を  

くわえている。と思ったら、首を少し伸ばし「ごっくん」と飲み込む。そのとき石垣の隙間からマルマル  

太った「どぶねずみ」がその鳥の足元を横切ろうとした。と、その刹那、「コツン」とねずみの頭を一撃、  

それを頭から口にくわえ、鶴の一声とばかり、くちばしを空に向け、あの細いのど首の中へ、ゆっくりと  

「するする」と流し込む。凄いやつと見とれている。  

「今日はこれ位にしとこうか〜」と云わぬばかりに飛び立つ。帰りしなチラッとこちらを見て、「見たな〜  

明日も来るからなぁ〜」と云わぬばかりに・・・ 「御見事、明日も来いよなぁ〜 じゃ〜なぁ〜」と・・・  

生存競争のすさまじさの一コマでしたね〜。生ぬるい生き方の自分に「厳しさ」を教えてくれましたね〜  

ありがとう〜よ。

      

 次へ 

 戻る(徒然なるままにエッセーのページへ) 

 ホームへ戻る