さて〜いよいよ、そのデートの日がやって来た。 天気は快晴、店の人に知られないよう、田町の駅前で待ち合わせした。 朝の10時だと言うのに人、人、人。その中から、 「 おはよう〜 まった?〜 」 「 おっすっ 」 と、互いに店での制服ではないので 「 おぉ〜いかすじゃ〜 」 と変な気分 ! 山手線はやはり満員、浜松町、新橋、有楽町を通過。 「 今日の予定は ? 」 「 ん〜 任せなさいて 」 「 はいはい 」 「 お〜いやに素直だね〜 おのぼりさんみたいだけど、夕べ、デートコースを考えて みたんだ。このまま上野で下りて、動物園、美術館、そして浅草、一回りして、 花やしき、昼食、水上バスに乗って、夕暮れに紅い火、青い火のともる有楽町の ラウンジで夕食、ゆっくりお茶等、どうだぁ〜 雰囲気があるだろう? 」 「 すごい、凄い、まるで修学旅行みたい ! 」 「 修学旅行 ? 」 私の考えと少しずれがあるようだ。 電車は、東京、神田、秋葉原、徒町、上野〜 さすが全国からの終着駅、懐かしい・・・ 『西郷どん』に一礼して、ここから始まる予定のコース、動物園内も随分歩いた。上野から タクシーで浅草へ。ここでも結構歩いたね〜。 さて、念願の夕暮れの有楽町へフランク永井の、 「 ♪有楽町であいましょう〜♪ ♪A,B,C,で〜♪ ♪メートロを下りて〜♪ 」 自然とメロディーを口ずさむ。そしてジャズ喫茶へ飛びこむ、彼女には想像以上の町。 軽くハイボールなどを呑み、食事をし、上機嫌。夜の時間の経つのは早い。不夜城の町、 有楽町、小雨が降って来た。 「 もう〜帰ろうか〜 」 「 もう〜帰るの〜 」 「 何時までいても切りがないよ〜 又、来よう 」 足がフラついていたのでタクシーで、 「 芝三田までお願いします 」 ライトアップされた東京タワーをめざして車は走る、心地よい。初デートとしては上出来 でしょう。 あぁ〜何を期待していたのですか? 『清く、正しく、美しく』がモットーですから〜 残念〜! つづく |