--- 私の青春時代 その15 ---

( 自分の城 )



 あれから、2年、中目黒に1年、大森に二年、ここ、目黒に来て二年になろうとしている。  

その間「東京オリンピック」が開かれるが、競技はテレビで見る程度、仕事が忙しく、それ  

どころではない。その間、いろんな店、いろんな職人、材料問屋、めまぐるしく変わる業界、  

人間関係、じ〜と耐え「兎に角、山手線」の枠から出ないように「お店」を選んで職場を変えた。  

この世界は、現代で言うカリスマ的、個性的なチーフが多い、だが、「酒」が入ると豹変し  

身を持ち崩し、  

    「 あの人は酒さえ呑まなければなぁ〜 いい〜腕しているんだがなぁ〜 」  

と・・・  

 その頃、小さな「自分の城」が欲しく、チーフの紹介でアパートの一室を借りた。なんと、  

出来たての「三畳間」である。家賃7000円、新宿大久保駅傍、新宿百人町、コマ劇場裏、  

とんでもない環境 ? である。階下は小さな食堂、隣は喫茶(チーフの奥さんが勤めている)、  

新宿歌舞伎町、「不夜城」の街、こんな所から、目黒まで通勤することになる。  

 さて、さて、どんな事になるのだろう〜 不安である。大丈夫かねぇ〜 なにがぁ〜 ?  

試されているのかねぇ〜  なにを〜 ?   

 

                   

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