--- 私の青春時代 その16 ---

( ニューハーフ??? )



 出勤は大久保駅から新宿駅へ、何処からこんなに人が集まってくるのか、何処を見ても  

人、人、人。押し合いながら山手線の電車もすし詰、無理やり「押し込み係」も居る  

くらいである。「通勤ラッシュ」である。定員の三倍を押し込み、料金は変わらず?   

交通法で言う「超過積載」違反である。そこで「通勤服」として、皮、ビニール製の上着、  

ジャンバーを着ていると、スル、スルと車内に滑り込める。  

先輩から、  

    「 車内では、スリ、痴漢に気をつけろ 」  

と。しかし、仕事がら身体に染み込んだ匂いが、バター、バニラ、生クリーム、リキュール  

ラム酒、ブランディーと様々の香りがするので、このラッシュの中での隣合わせの人は  

    「 ん〜 ? 」  

と大概の人は怪訝そうな反応を示す。   

いやいや〜 誤解しないで下さいよ〜 当時のシスターボーイかゲーイボーイではありま  

せんよ〜と 言いたいね〜 新宿にはそんなお店が沢山ありますからね〜  

現代は男性も化粧しているそうですが、とてもとてもその気はありませんから〜 ニュウー   

ハーフ ? ノーノーです。   

    「 ん〜 それにしても美味しそうな、いい匂いですね〜 」   

だって〜 ? おいおい〜 かんべんしてくれよ〜  

帰りは新宿西口で降り、コマ劇場階下のアイススケートリンク(当時)で一汗流してアパート  

へ帰ったものです。  

不夜城の街、夜の新宿、アバンチュールの街新宿、楽しい街新宿、大きな落とし穴のある街  

新宿歌舞伎をやっていないのに「歌舞伎町」? そう〜ですね〜 当時は小田急デパートや  

都庁もなかった新宿。これからは、ここを起点に頑張ろうと・・・   


                   

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