--- 私の青春時代 その21 ---

( M子の誘い )



 夏のあつ〜い日曜でありました。寮の裏は学校のグランド、今日はお休みで、天気も  

いいので洗濯物を鉄棒に引っ掛け、乾くまで木陰で本を読んでおりました。  

 すると、足元に『どさっ』と鈍い音、野球のグロ−ブです。何時の間に来ていたのか、  

気づかなかったのですが、同じ店のウエイトレスのM子、日頃はあまり話す機会もない  

のですが、歳の頃、私とほぼ同じくらい? 福島産、身長は165cmはあるでしょう、  

ボイン、ボインのナイスバディ−、美形とは言えないが(失礼なぁ〜)、まだぁ〜言葉尻  

には、少し『訛り』が残っていて、憎めない。  

  「 キャッチボ−ルしない〜 」  

  「 あぁ〜 いいよ〜 」  

ど〜せ、女の子だからと5mくらい離れてゆる〜く投げていたら、どんどん、離れて行く  

ではありませんか !  

20m位で止まり、身体はやわらかいのか、サイドスロ−から投げる球もなかなかの  

速球です。  

  「 お主、できるなぁ 」  

と、私もム気になり、ビシビシと投げるも、  

  「 平気、平気 」  

だと〜。  

 互いに汗びっしょり、  

  「 も〜いいだろう〜 」  

  「 ありがとう〜 久しぶりに投げたね〜 うっちゃんもやるね〜 」  

  「 えぇ〜っ? 」  

  「 他の人達はあまり、相手してくれないから〜 」   

  「 そぉ〜だったのかね 」  

  「 お店お休みだから(レストラン)つめた〜いビールでも呑みましょうよ 」  

  「 ん〜? 」  

  「 私達で貸切よ〜 」  

  「 ん〜? 」  

勝手知ったる厨房に入り、大ジョッキで生ビール冷え冷えで   

  「 かんぱ〜い 」  

  「 かんぱ〜い??? だいじょ〜ぶかねぇ〜 」  

  「 平気、平気 」  

こればっかりだぁ〜   

私はジョッキ一杯でOKですが、彼女は、ピッチが早いのです。  

  「 お代わりしよっと〜 」  

  「 おいおい、大丈夫かね〜 」   

  「 平気、平気〜 」  

  「 また〜こ〜れだぁ〜 」   

先が思いやられる〜 相当、酒にも強いらしい〜     

                                             つづく         

                   

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