その屋上は結構広く、そよそよと心地よい風がふいておりました。 「 なんで、こんな所知っているの〜? 」 「 ここのタクシ−の運ちゃんに教えてもらったし、ここで一回 やったのよ 」 「 やった〜? 」 「 卓球をよ〜! 」 「 ふ〜ん〜? 」 時間はもう〜9時を過ぎています。卓球台はその一階下にあり、 当然、車も人も全部出払っているのです。居るのは私達二人っきり で『貸切』です。 球もラケットも台の上にあり、 「 さぁ〜二人っきりだし、思いっきりやりましょうかぁ〜! 」 「 え〜っ? 」 私は俗に言う、温泉宿などで湯上りに浴衣などのままでやる『ピン ポン』を想像していたのです。それがぁ〜甘い、甘い。M子はロング での打ち合いでもなかなかのスマッシュを打ち込んでくるのです。 私がこけると、 「 うふふふふ 」 と得意気に笑います。彼女の大きな身体ごと、球にぶつけて来るよう です。 私もむきになって、 「 そ〜れ〜! 」 「 きゃ〜 」 と、段々とこの暑いのに熱が入り、も〜二人は汗だくだくです。 すると、M子はシャツを一枚脱き、私も一枚脱ぎました。 「 大丈夫かね〜 誰か来たら変に思われるよ 」 「 へいき、へいき、誰も来ないって〜 」 ますますエキサイト、ラリ−が続きます。 いつの間にか、私はもう〜上半身裸になっていたのであります。 M子もこれ以上脱げないくらいになっておりました。ラケットを振る ごとに、意外と大きな胸が“ユサユサ”とはみ出しそうで、段々私も 汗とそれが気になり、『球』が霞んで見えなくなってきました。 時計はもう〜10時半、夜中にこんな所で若い男と女、裸同然の 格好で汗だらけ、やっぱり変な気持ちにもなるよなぁ〜 若さには理屈は要らないのです。あぁ〜どうしょう〜危ない〜 そのとき、M子が、 「 さぁ〜寮に帰ってシャワー浴びて、下の焼き鳥やでつめた〜い ビールでも呑みましょうかぁ〜 」 「 そう〜しようかぁ〜 」 と私。 その気になってもこれも何かタイミングと言うか、きっかけが必要の ようであります。私はやはり奥手なのかも〜 焼き鳥やでは、ビールで“乾杯”。一汗かいた後のビールは実に うまいのであります。 しか〜し、喉の奥に何かが引っかかっているような気がして・・・ “すっきり”しないのであります。 M子とは今後どうなるのでしょうか、何か妙な予感がするのですがぁ〜 つづく |