--- 私の青春時代 その26 ---

( 平気、へいき・・・ )



 あれからどのくらい経ったのでしょうか、M子とは日頃あっても挨拶する  

位で、職場ではめったに口を利かない状態でした。  

それが常識と言うか、職場での『色恋沙汰』は、ご法度になっているから  

です。  

特別に意識をしている訳でもなかったのですが、それでも“気になる”存在  

になっているのは、何なんだろうか?  

 (・・・これって、もしかして・・・いや〜そんなぁ〜・・・)  

意識の中で、懸命に否定をしている自分・・・  

 (・・・なぜそんなに否定するのか、もっと素直に受け入れたら〜・・・)     

自問自答している自分・・・  

 (・・・いや〜自然に任せよう、そうなったらなったで、なんとかなる  

  だろう〜・・・)  

と。  

 ここへ来てもう〜二年、八王子へ行く話が持ち上がりました。新規に  

オープンの店でのチーフとしての話だったのです。  

 そんなある日、M子と休みに呑みに行く機会があって、道元坂のスナッ  

クで呑んだのであります。  

が、例によって  

   「 平気、へいき 」  

と言って、大分呑んだのか、もう〜腰が立たなくなり、やっとタクシ−に     

乗せましたが、     

 (・・・これでは、先が思いやられる・・・)  

と、ただただ、あきれるばかり、肝心の話もせずじまいでありました。  

 いや〜その方が良かったのかも知れない、いや〜私の感違いだったの  

かもしれない。男と女、一時の衝撃的な出逢いは、とんでもない結末に  

なっていたかもしれない。はずみと勢いは選択支を間違えると、とんで  

もない結末になることを・・・  

したがって、M子とはなんでもなかったのであります〜 残念でしたね〜     

                                           つづく         

                   

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