--- 私の青春時代 その33 ---

( 奥方の作戦 その3 )



  「 ところで、ウッちゃん、U子さんどう〜? 」  

  「 どう〜と言いますと? 」  

  「 ウッちゃん気に入っているのよ、U子さんが〜 」  

  「 え〜? 」  

  「 どう〜? 付き合ってみない〜? 」  

  「 は〜 友だちとしてなら〜 」  

  「 それ以上はだめ〜? 」  

  「 まだ私も一人前ではないし〜 まだやりたいことが沢山あるので、  

    第一、生活力がないでしょう 」  

  「 それだったら、共働きって手もあるでしょう〜? 」  

  「 いやいや、今はそんなこと考えたこともありませんので〜 」  

  「 そ〜 残念ね〜 」  

  「 は〜 すみません 」  

  「 なにも謝ることないわよ、いい人なんだけどなぁ〜 でもね、  

    人が好きって言っているんだから、素直に受け止めてあげてね 」  

  「 はい、ありがたく感謝しています 」  

は〜 なにも俺でなくても〜 この新宿には沢山の若者が集まっているのに〜  

頭では、着物姿のU子さんが琴を爪弾く姿が浮かぶ。  

だけどね〜 これからの付き合いは節度を保って、ある距離を保って・・・  

保てるかね〜 自信がありませ〜ん。どう〜しよう〜  

もともとは、チ−フの浮気から、こんなことになったのに、ニヤニヤ笑って  

「ふんふん」と話を聞いている。  

  「 何とか、なりませんかぁ〜 」  

  「 だって〜しょうがないじゃないか、好きだと言っているんだから 」  

  「 そ〜んなぁ〜 」  

  「 あっはははは〜 成り行きにまかせるさ〜 」  

  「 あぁ〜あぁ〜 」  

こりゃ〜だめだぁ〜                          

                                              つづく         

                   

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